太古の昔、天界に『人間を幸せにする』ため働いていた種族がいた。しかし考え方のズレにより大きな争いが勃発、勝利した勢力は《天使》と名乗り、敗北した勢力を《悪魔》と名付け支配下においた。

時は流れ現代。
『人間を幸せにする』ための機関《悪魔局》で働く悪魔たちは、いつかは出世し天使に昇格することを夢見て必死に働き続けていた。悪魔局では【いま幸せな人間をより幸せにする】という方針を掲げていたが、職員の悪魔ヤヒメは人間の真の幸せのために【いま不幸な人間を幸せにすべき】と主張し、自身の考えの正しさを証明するために人間界へと向かう。

その頃人間界では、不幸な男・秀幸が人生に絶望し橋の上に立つが身を投げる勇気も出ない自分に更に絶望していた。

そんな秀幸に目をつけたヤヒメは 、明日の自分の魂の価値が、今日より上がるか･下がるかを予想する【命日オプション】という悪魔の契約を持ちかける。
予想が当たり賭けに勝てば莫大な幸運が手に入るが、負ければ魂が消滅するという究極の賭け事【命日オプション】。

ヤヒメは不幸な秀幸を幸せにできれば自分のやり方が正しいと証明できるかもしれないと張り切るが、一方の秀幸はわざと賭けた方と真逆の行いをすればこの世から《消滅》できるかもしれないと企み、契約を決意する……。

本当の幸せとは？魂の価値って？
不幸な男と幸せ悪魔のハッピー(？)ミュージカル。